書籍挿絵の依頼から納品までの流れ
書籍の挿絵を外部のイラストレーターに依頼するのが初めてという編集者の方から、「どんな情報を最初に伝えればいいか」という質問をよくいただきます。依頼の流れを事前に把握しておくと、スケジュール管理がしやすくなります。
最初のヒアリングで確認すること
依頼の最初に確認が必要な情報は、大きく分けて三つです。一つ目は使用用途と掲載箇所(本文ページか扉か、カラーかモノクロか)。二つ目は点数と納期。三つ目はイメージの方向性です。
イメージの方向性については、参考になる既存の本や絵のスタイルを共有してもらえると、認識のズレが少なくなります。「温かみのある絵」という言葉は人によって解釈が異なりますが、「この本の挿絵に近い雰囲気」という具体例があれば、方向性を揃えやすくなります。
- 使用用途と掲載箇所(本文・扉・カバーなど)
- カラー・モノクロの別
- 必要点数と各点の納期
- 参考になる既存の本やイラスト
- 著作権・使用範囲の取り決め
ラフから本制作へ
ヒアリングの内容をもとに、まずラフ(下書き)を制作します。ラフの段階では構図と大まかなモチーフの配置を確認します。細部の描き込みはまだ行わず、方向性が合っているかどうかを確認することが目的です。
ラフへのフィードバックをいただいた後、修正を反映して本制作に入ります。本制作では線の密度、色の調整、細部の描き込みを行います。この段階での大きな方向転換は、スケジュールと費用に影響するため、ラフの段階でしっかり確認することが重要です。
納品データの形式
書籍挿絵の納品データは、出版社や印刷所の仕様に合わせます。一般的にはTIFF形式(解像度350dpi以上)またはPSD形式での納品が求められることが多いです。カラーとモノクロ両方のデータが必要な場合は、それぞれ別ファイルで用意します。
データの受け渡しはメールの添付またはクラウドストレージ(Googleドライブなど)を使用しています。ファイルサイズが大きい場合はクラウドストレージのリンクをお送りします。
書籍挿絵の依頼は、著者・編集者・イラストレーターの三者が関わることも多く、情報の共有が仕上がりの質に直結します。疑問点はヒアリングの段階で遠慮なく聞いてください。